--例えばの、話。

あなたは恋人が振舞ってくれた夕飯を食べ終わったところである。


「どう?美味しかった?」

いつもの問いかけだ。もちろん美味しかった。確かに美味しかったが、それ以上の言葉が見つからない。考えても仕方がない。いつものように、美味しかったよ、と答える。

しかし。問いの答えに恋人が眉をしかめる。

「いつもそう言ってくれて嬉しいけどさ、でもさ、なんかもっとないかなぁ」

まずい。機嫌を損ねてしまった。何か言わねばなるまい。


--しかし、考えれば考えるほど、わざとらしい言葉しか思いつかない。このまま不機嫌が続けば、楽しみにしていたYoutubeのライブ配信をみることも覚束くなる。困った。


「--ぽん」

何気なく放ったその一振り。右の掌を自分の腹部に当たった瞬間、その音は鳴ったのだ。


「ぽん、ぽん。」

我ながらなかなか素晴らしい会心の音だ。思わず連打してしまう。

「ふふふ。そんな良い音が鳴るくらい、沢山美味しく食べてくれたんだね!」

恋人の眉間に寄っていたシワがほぐれ、笑顔になった。


--そう。こんな困難な状況を打破してくれたのは、この「ぽん」という何気ない音だった。もしかしたら、またピンチから救ってくれることもあるかもしれない。

しかし、こんな良い音がまた出てくれるとは限らない。


--どうしたものか。そう呟きながら、Youtubeのライブ配信を待ちつつネットサーフィンに興じていた、そんな時。

なんと!先ほどのナイスな音と似たような音源が販売されているではないか。この音源を備えておけば百人力である--


この話はフィクションです。この話を再現しようとして、寒い空気になっても一切の責任は負いませんので悪しからず。

ちなみに、この音源は食後に自分のお腹を何気なく叩いた時に、思いの外良い音が鳴ったと思い、録音したものです。

効果音として使用するのが一番使いやすいと思いますが、パーカッションとして使用するのも良いかもしれません。

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